実家で棚を整理していると、母の若かりし頃の写真、懐かしい同窓生との写真、きょうだいとの集合写真などが次々に見つかりました。
さぞかし懐かしいだろうと手渡してみたのですが、何を見せても
「いらない」
と言う母
本当に廃棄して良いのかと何度聞いても
「きっともう見ないと思う」
とか
「持って行っても仕方ないし」
と言い、写真は 1枚もいらないと言います。
どこまでドライな性格なんでしょう
妻が子宮体癌を発症し、夫が扁平上皮癌を発症してしまった夫婦の闘いの日々
母が入ることになった施設での契約の際、どうやって母を移動させるかという話になったとき、担当の方が
「私どもがお迎えにあがります」
と言ってくださいました
しかしその担当者さん、北海道外にお住まいの方でして
喜び、驚きつつも
「とっても遠いですよ、高速道路での移動距離は 350kmほどありますから」
と伝えると、
「えっ・・・ 」
と言ったまま、しばし絶句されておりました。
どうやら北海道の広さを把握されていなかったようです
打ち合わせの結果、ほぼ中間地点に同系列の施設があるので、そこから我が町まで送ってくれるということになりました。
電車が苦手で足腰が弱った母なので、介護タクシーで移動させようかとも思っていたものですから、それが中間地点までとなれば料金も半分くらいで済むかもしれません
契約した施設は至れり尽くせりのサービスで本当に助かります
先日、故郷の土地と家を売買してくれる業者さんと打ち合わせしました。
もう築 30年を過ぎた古い家なので簡単には買い手が見つからないのではないかと聞いてみると、今は中古住宅の需要が多いのだそうです
今のご時世、終身雇用で給料が右肩上がりということもなく、ボーナスだって給料だって業績や景気に応じて平気で変動します。
おまけに賃金アップを勝ち取ったのは大手企業の話し
中小、零細企業は給料が安く推移したままです。
結婚して子供ができても薄給では新築で家を建てるなど夢のまた夢
そこで、中古住宅を購入したいという、特に若い夫婦が多いのだそうです。
ただし、我が実家のように庭石を置いたような本格的な庭は邪魔なのだとか
北国固有の問題でもありますが、庭などより雪を積み上げておく場所の方が重要なのだそうでして。
そして、多くの家庭で自家用車を二台以上保有していますので、更地にして車を置くスペースを確保した方が良いのだとか。
いろいろと勉強になります
今日は朝から活発な動きを見せている我が家でございます
朝食後から母が持っていく衣装選び。
間もなく家財道具から家電製品から何から何まで処分し、おまけに家と土地の売却まで一手に引き受けてもらえることになった業者さんとの打ち合わせ。
再び衣装選びをしてから昼食。
午後からは銀行に行って定期の解約と預金の郵便貯金への移動。
その間にコンビニに行って介護保険被保険者証、介護保険負担割合証、後期高齢者医療被保険者証、後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証とお薬手帳のコピー。
その他、水道、電気、ガス、灯油の停止手続き、NHK受信料自動引き落としの解約。
そして、お寺に連絡して9月7日 10:00に父の遺骨を納骨堂から出してもらうことにしました。
その時に教えていただいたのですが、遺骨を移動する際には各市町村に改葬許可申請をして許可証を発行してもらわなければならないのだそうです
我が父の遺骨であっても勝手に移動してはいけないんですね。
何だか知らないことばかり、そして、諸々の手続きばかりで疲れてしまいました
再び実家からお届けしております。
台風が直撃するさなか、果たしてたどり着けるのかという綱渡り状態ではありましたが、何とか無事に到着することができました
途中、増水した川の水が堤防を超えて流れているのを見たときは、それでも無事にバスが走っている幸運をありがたく思ったものです。
実家に到着して、母に課していたことがどれだけ進んでいるか確認したのですが・・・
何とすべてクリアしているではありませんか
それは良いのですが、日程を調整していると聞いていた仏壇の魂抜きまで終わってしまっておりまして
普通、こういうことは家族が揃う時とか、せめて長男と一緒にするように調整すると思うんですよね。
そんなことなど気にしない我が母は、やっぱりドライな婆さんです
母は近所の人や知り合いに私たち夫婦が帰省することを伝える際、
「来週は子供たちが帰って来るの」
という言い方をするのだそうです。
その話は叔母からも、実家のお向かいさんからも聞いたことがあります
また、先週の帰省中も電話をくれた人に
「今は子供たちが帰ってきてるから」
と言っていました。
正確には息子と奥さん、またはお嫁さんだと思いますし、それが一般的なのではないかと思うのですがどうなんでしょう
母にとっては息子も嫁もなくひとまとめ、どちらも同じ子供なのでしょうが、悪く言えば十把一絡げ的な扱いでもあるので気分の良いものではないかもしれないと思い、その点を妻に聞いてみると、むしろそう言われるのは喜ばしいのだそうです。
決して一般的ではないかもしれませんが、誰も傷つかず、誰も嫌な思いをしていないのであれば、同じ扱いの子供たちということで良いのかもしれません
近所に住む私の同級生のお母さんは、たまに遊びに来て長話をして帰っていくのだそうです。
6月の帰省の際、母の入院を知らずに遊びに来たので私が応対すると、じっと顔を見つめながら
「すっかり大きくなって」
などと言いだしまして
同級生のお母さんにすれば私が子供のころのまま記憶が止まっていたんでしょう。
それにしても、50を過ぎて大きくなったと言われるとは思いませんでした
大きくなったのをすっかり通り越して、思いっきり爺さんになっているんですけどね
今日の午前中、母が入居する施設に行って契約を締結してきました。
パソコン生活が長く、手書きなど普段は数文字しか書かないのに、今日は10通ほどの契約書に母と私の住所と名前を書いたので手がプルプルしてしまい、最後は筆跡鑑定しても同一人物とは思えないようなヘロヘロの字になってしまいまして
とにかくこれで一安心です。
手広く仕事をされていて、様々な方と交流のある会社の社長さんに
「良い施設に決まりましたね」
とか、
「よく空いていましたね」
と言って頂けたので、評判は決して悪くない施設のようです
単に我が家から徒歩圏内であることと、母の年金で支払いが可能という安易な条件で選び、電話してみたところ偶然にも空きがあったという幸運に加え、評判の良い施設だというのですから超ラッキーとしか言いようがありません。
親の施設探しに苦労されている方々には、こんなにラッキーで申し訳ありませんと、心からお詫び申し上げる次第でございます。