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至れり尽くせり

母が入居した施設は本当にありがたい所でして 

部屋の掃除はトイレや洗面所はもちろん、床の拭き掃除までしてくれます。

洗濯機と乾燥機が備えてあるので自分でも洗濯はできるのですが、お願いすれば職員さんが気軽に引き受けて代行してくれます。

入浴は曜日とか時間は決まっておらず、好きな時に入れますし、着替えだけ持って行けばシャンプー、リンス、ボディー石鹸もありますし、フェイスタオルやバスタオルも常備されており、人工的ではあるものの温泉成分の湯に入れます。

持病があっても病院に行く必要はなく往診に来てくれますし、処方薬は薬局が配達してくれます。

飲み忘れがないように、その処方薬は施設側が管理してくれて、食事が終われば水とともに運んできてくれます。

お金の管理が面倒であれば上限 3万円まで預かってくれ、そこから往診や処方薬の費用を支払ってくれますので、私たち家族は定期的にお金を補充するだけで済みます。

看護師さんが常駐しているので、もし気分や具合が悪くなれば 24時間対応してくれます。

買い物の代行もしてくれますし、実際に店に行ってみたければ付き添いもしてくれます。

施設では定期的に各種のイベントも開催されます。

・・・ 

そんなこんなで我が母は本日、施設のイベントで 1時間半かけて札幌まで行き、ジンギスカンを食べてきたようです。

毎日そんな極楽な生活をしていたらボケやしないかと、家族としては若干の不安が胸をよぎらないでもありません 

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廃棄物

実家では捨てるものが山ほどありました。

いえ、母が持ってきたのは主に衣類で、99%の物は捨ててくることにしたんですよね 

それでも実家を購入される方が使ってくれる家具もあるとかで、すべて廃棄にならなかったのは幸いです。

ところで、ずっと母と暮らしていたゴリラの縫いぐるみなんですけど・・・ 

廃棄するのは忍びないので、我が家に引き取って一緒に暮らすことにしました 

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人の振り見て

どこまで若い気でいるのか知りませんが、我が母は自分のことを差し置くことが多いようでして 

施設の隣の部屋の人のことを
「隣のおばあちゃんがね」
などと言ったりしていますが、85歳の母がそう言うほど年上なはずがありません。

先日も書いたように、施設の皆さんと仲良く話ができるようになったと思ったら、
「同じ話を何回もする人がいてねぇ」
「何回聞いても、初めて聞いたように応えてあげるの」
などと胸を張って言う母です 

耳たぶを思いっきり引っ張りながら大声で
「おまえが言うなぁあああ!」
と言ってやりたい気分ですが、本人にはまったく自覚症状がないのでしょう 

『人の振り見て我が振り直せ』と言いますが、母には通用しないことわざですね 

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遺影縮小

遺影というのは大きなものでして、母の部屋にそんな大きな写真を飾る場所はありません。

そこで写真スタジオにお願いして普通の写真サイズに縮小してもらったんですよね 

祖父と祖母は二人一組にし、左右に写真を入れてパタンと閉じることのできるフォトフレーム。

父は一人独立したフォトフレームにしてミニ仏壇の中に納め、お彼岸でもあるのでついでに手を合わせてきました 

お彼岸に仏壇に手を合わせるなんて何年ぶりのことでしょう 

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危惧は杞憂

昔の母は気が強く、ちょっとヒステリックなところがありまして・・・ 

まあ、いわゆる激情型というやつですね。

そんな母が施設で他の入居者さんとうまくやっていけるのか一抹の不安がありました。

おまけに施設に入居しているのは 90%が地元の人で、350キロも離れた町からやって来た気の強いよそ者の婆さんがうまく馴染めるのか、孤立する可能性も少なからずあることは覚悟しておくべきではないかと危惧していたんですけど・・・ 

それは杞憂に終わりそうです。

施設にはみんなが集まる、ホテルでいえばロビーみたいな場所があるのですが、母は朝から晩までそこに入り浸りで、他の入居者さんと仲良く話をしながら一日を過ごしているのだとか。

さすがに 40年近くも営業職をしていただけあります。

腐っても鯛、いえ、破れても小袖・・・いえ、切れても絹切れ・・・いえ・・・ 

まあ、とにかく妻と二人で安堵し、胸をなでおろしたりしているところです 

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電話機設置

今日も母のところに行って電話機を設置してきました。

実は昨日、電話が開通したとはいえ発注していたコードレス電話が届いていなかったので、実家にあった電電公社時代の超骨董品をとりあえずつないでおいたんですよね 

今日の午後に電話機が届いたので設置しに行ってきた訳です。

どこまで電波が届くか試してみたんですけど、鉄筋の建物の 3階から 1階まで問題なく使えるのには驚いてしまいました 

これでどこにいても電話を受けられますね 

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電話開通

本日、めでたく母の部屋に電話が開通いたしました 

これで田舎の友人たちとも気軽に話ができることでしょう。

申し込みの際、NTTの『イチリッツ』というサービスも加えておいたんですけど、このサービスは同一県内なら距離にかかわらず市内と同じ料金で通話できるものです。

これって北海道に住む者にとっては実に素晴らしいサービスで、面積が最小の香川県(北海道の約1/200)と比較すると、とんでもない遠距離でも対象となる訳でして 

ところが、NTTの締日が 20日なので今回は間に合わず、このサービスが受けられるのは来月の 20日からとのことなんですよね。

それまでの間、母は手短に話を終わらせることができるでしょうか 

・・・きっと無理でしょうけど 

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敬老の日

明日は電話の移設工事があるので施設に行かなければなりません。

なので今日は行かなくても良いと思っていたんですけど・・・ 

妻が敬老の日でもあるので顔を出した方が良いと言うものですから、とりあえず母の好物である菓子を買い、ついでに使いやすそうなショルダーバッグを買って行ってきました。

やはり他の入居者さんの家族も来たりしていたのか、姿を見るとパッと明るい顔になって近づいてきたところみると、どうやら私たちが来ることを期待していたようです。

買ったショルダーバッグを渡すと思いのほか喜び、何度も礼を言っていました 

それはそれで良かったんですけど、つまりはこういうことなんですよね。

離れていれば敬老の日も、母の日も、誕生日も適当にやり過ごせますが、近くにいればないがしろにする訳にもいかず・・・ 

なんだかちょっと面倒になってきました 

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預金引き出し

銀行というのはニコニコしながらお金を預かるくせに、引き出すのは大変なもので。

義姉が知り合いの話というのを教えてくれましたが、体の弱った親の預金を引き出そうとすると、何が何でも本人の直筆の書類が必要だと言われ、銀行側は頑として譲らなかったのだとか 

すでに親御さんは自力で歩行するのも困難なので、銀行まで連れて来られないと言っても一歩も引かず、大揉めに揉めた結果、銀行員が渋々ながら病室にやって来て、親御さんは震える手で書類に記入させられたとのことです 

今回、母の銀行口座を作る際、そういうケースになった場合のことを聞いてみたんですけど 

やはりどこの銀行も同じようで、何が何でも本人が書いた書類がなければ預金は引き出せないと言われてしまいました。

意思の相通ができなくなったり、本人が意思表示できなくなったら銀行口座は事実上の凍結状態になってしまうのだそうです。

むしろ、本人が亡くなったほうが相続という形式で手続きが簡単なのだとか 

なんだか解せない話です 

そんな場合に備え、とりあえず最短の手間で口座から預金を引き出せるようキャッシュカードを作成し、一日の引き出し限度額を 50万円から上限の 200万円に変更しておきました。

こうしておけば、いざという時は本人が窓口に行けなくても現金の移動は可能になりますからね 

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大忙し

今日も朝から大忙しでした。

市役所で母の印鑑登録をして、住民票を発行してもらって、その足で銀行に行って新規で口座をつくって、郵便局で通帳の住所変更をして、その郵便局からできたばかりの銀行口座に一定額を移して、ホームセンターに買い物に行って、午後から食材の調達でスーパーで買い物をして、直後に合祀関係の話を聞きにお寺に行って、帰りに仏壇屋さんに寄って遺影の縮小の相談をして・・・ 

・・・もう限界に達しました 

思考力も体力も低下しましたので、本日の行動は終了とさせていただきます。

風呂入って飯食って酒呑んで寝るでございまする 

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