入院中の思い出 scene 9 ~不気味な音

入院中の思い出

ICUで隣の病室から聞こえてくるテレビの音が不気味過ぎて、嫌な気分で過ごしたのを思い出します

カラスの鳴き声、それも
「カーカー」
などという生やさしいものではなく
「グエェー」
という不気味な声

そして、
「ウギャアァーーッ
という女の人の悲鳴

それが毎日、毎日、来る日も来る日も同じ音が聞こえてきていました

同じビデオを何度も繰り返し観ているのかと思いましたが、そんな気味の悪いものを何度も観るはずもないので、もしかすると幻聴なのかと思ったりもしましたが、面会に来てくれた妻がいる時に同じ音が聞こえてきたので確認すると、やはり妻にも同じように聞こえているとのこと。

看護師さんに気味が悪いと伝え、隣室の人にボリュームを下げるように言ってもらいましたが、もしかして耳が遠いお年寄りだったのか、数日後にはまた同じ音が聞こえてきて閉口しました

「いったい何を見てるんでしょうね」
と看護師さんに筆談で聞いても
「さあ~」
という返事。

本当に何度も同じものを繰り返して見ていたのか、今となっては謎のままです。

その隣の人がICUからいなくなると音は消えましたからきっと想像どおりで、お年寄りが何度も同じビデオを見ていたとしか思えませんけどね

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