通院悲喜こもごも 四話目

通院悲喜こもごも

前回も書いた大きな病院に通っていた頃の話なんですけど。

当時、私はまだタバコをバカスカ吸っておりまして

当然のことながら、衣類にはタバコの匂いが染み込んでいるわけです

ある日、着替えるのが面倒だったので、部屋着にさらに重ね着をして病院に行ったんですよね。

部屋着には、かなりのタバコ臭が蓄積されていたのでしょう。

検査のため採血していた看護師さんが、
「タバコ吸わはるんですね」
と言うので
「臭います
と聞くと、
「私、やめたばかりなもんで気になるんです」
と言い、さらに
「ちょっと臭ってもいいですか
などと言いながら私の着ているものに鼻を当て、ス~、ハ~と深呼吸し始めまして

ちょっと驚いてしまいましたが、そんなに匂いを嗅ぎたいのならと、看護師さんが満足するまでジッとしていました。

その後、北海道に戻ってから私も禁煙しましたが、他人のタバコ臭は気になれど衣服の匂いを嗅ぎたいとは思いませんでした。

あの時の看護師さん、よほどタバコが好きで禁煙が辛かったんでしょうね

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