抗がん剤の副作用で髪が抜け始めてから、家でも病院でも、ずっと帽子をかぶっていた。
あちこちに髪が落ちるのもイヤだったし、枕に付いた抜け毛をつまんで取るのもわずらわしかったので、寝る時もずっと帽子をかぶっていた。
調度、冬だったので、髪の抜けた頭がとても寒くて、帽子なしでいられないということもあった。
やっと春になり、髪も生え始めたので、帽子なしでも頭が寒くなくなってきた。
長かった帽子生活も、そろそろ終りだなぁ
妻が子宮体癌を発症し、夫が扁平上皮癌を発症してしまった夫婦の闘いの日々
治療中は便秘で苦労をした。
元々、便秘がちだったので、朝起きたらコップ1杯の水を飲み、食前に30~40分の散歩をして、朝食にはヨーグルトを食べる・・・ということを続けていた。
術後や抗がん剤治療をしている時は、マグラックスやラキソベロンを使わなければ、ほとんど出ない日が多かった。
患者仲間とも、今日は出た、まだ出ない・・・という会話が多かった
その後、仲間から便が軟らかくなりやすい食べ物や消化の悪い食物などを教えてもらった。
「便が軟らかくなりやすい食べ物」
炭酸飲料・ビール・ぶどう・みかん・もも・トマト・キャベツ・いか・たこ
「便が硬くなりやすい食べ物」
米飯・パン・うどん・とうもろこし・もち・くず湯・マシュマロ・しぶ柿
「消化の悪い食物」
こんぶ・わかめ・ピーナッツ・くるみ・きのこ類・こんにゃく・しらたき
「ガスを発生させやすい食物」
山芋類・じゃがいも・ごぼう・さつまいも・きゅうり・ラーメン・ビール・炭酸飲料・大根・豆類・かに・いか・貝類
婦人科の開腹手術では、たまに腸と癒着していることもあり、その後腸閉塞になってしまうこともあるそうだ。
確かに、術後は腸閉塞にならないように、看護師さんから便とガスが出ているか聞かれた。
この分類を教えてもらい、ダイエットにいいと思っていた、こんにゃく・きのこは消化が悪いということを知った。
カロリーが低くても、消化が悪いなら、極端に多く摂るのは危険だ
いろいろありましたが、生命保険に加入してて良かったなと
かなりの長期間かつ高額な医療費になりますので国(社保庁)の高額療養費制度を受けられますが、それでも保険金を得られるのは大きな精神的より所になります。
保険会社に関しては色々と言われていますが、やっぱり優劣というのが厳然と存在まして
妻にすべてを一任しているので偉そうにはいえませんが、やはり良い保険を選び、良い担当者に付いてもらったほうが良いでしょう。
気が合い、仕事のできるしっかりした担当者にめぐり会うまで安易に契約しないことをお勧めします
病院で携帯電話が使えるエリアに座っていると、日に何度も保険会社に電話し、もの凄い剣幕でまくし立てている人がいました
きっと連絡がつかなかったり保険の手続きがスムーズに進まなかったり、しまいには保険金が出るか出ないかで大もめにもめていものと思われます。
その点、我が家では数回の E-mail 送受信、一度の電話による直接会話だけで手続きはスムーズに進行しました
誰しも入院してまでストレスを感じたり神経をすり減らしたり、もめ事を起こしたくなく、治療や療養に専念したいものですね。
そういう意味からも保険には加入すべきだと思いますし、しっかりした担当者を見つけるべきだと思います
(共に闘う夫)
もの凄い勢いで妻の毛が生えてきています
普段、髪がどの程度伸びるのかなんて気にもしませんけど
何せ、つるつるの状態からスタートしましたから日に日に毛が増えていくのが分かる訳でして。
髪は一日に遅い人で 0.25mm、早い人だと 0.35mm伸びるといわれていますが、妻の場合は 0.35mmだと思われ
もう後頭部のあたりなんかウズウズと毛の流れが分かるほどです。
今後一カ月で軽く 1cm を超えるんじゃないでしょうか
(共に闘う夫)
一昨日は長兄夫婦がやってきて、一緒にお墓参りに行ってきた。
少し前に書いたが、兄には髪の抜けた頭を見せていない。
兄は、可愛い(?)妹のハゲ頭を見るのは忍びないらしい
私も見たくないなら見せなくてもいいと思っていたが、やっと生えかけてきているところだし、見るならこれが最後のチャンスと、思い切って見せた。
そうしたら、一緒に見た義姉が「さすが兄弟、頭の形がそっくりだね。」と言う。
私は女なので、それなりに髪を長くしていたので、こうなってみて初めて分かったことだ。
最初の髪は白髪が多かったり、クセ毛になったりすると聞いているが、どんな髪が生えてくるんだろう。
あとは、どうか再発せずに、このまま髪を伸ばせるようにと願っている。
ここ数日、過去にさかのぼって妻の治療で必要だった費用をまとめていた。
結果、手術だけで済めばこれくらい、1クール(3回)で終わればこれくらい、2クール(6回)で終わればこれくらい。
人それぞれ副作用の症状も異なるので少々乱暴な計算になってしまうが、妻と同じようであった場合、1クールと 2クールまでの差額が
317020円 ← 上位所得者
200020円 ← 一般
140620円 ← 低所得者
なので、これが 1クール(3回)の費用の目安であろうと思われる。
つまり、発見が遅れて更なる治療が必要になった場合、1クール追加になるたびに上記金額が加算されることになる訳だ。
経済的負担はもちろん、体力、精神力の他にも親、きょうだい、姉妹、息子、娘、さらには親戚を含めた家族が費やす労力や負担も考慮した場合、やはり早期発見に努めるべきだろう。
女性にとって、決して安易に受けられる検査ではない。
羞恥心、恐怖心、その他いろいろな感情がうずまくとともに、「自分に限って」 という妙であり根拠のない自信から、なかなか検査を受けることができないことも理解できる。
しかし、耳にタコができるほど聞かされている 『早期発見』。
すべての負担を軽減させる方法は、これ以外に有り得ない。
それが、この半年間に及ぶ闘病生活を見守って得られた教訓である。
(共に闘う夫)