通院悲喜こもごも 三話目

通院悲喜こもごも

大阪で暮らしていた十数年前のことになりますが、その頃も私は今と同じ病気で通院しておりまして。

割と大きな病院だったんですけど、そこにも色々な人がおられました。

ある日、診察を待っていると夫婦が看護師さんと何やら言い合っていたんですよ

何かと思って聞き耳を立てていると、どうやら旦那さんを入院させたいらしく。

看護師さんの
「先生から入院の必要はないと言われてますから」
という言葉に、
「帰宅して病状が急変したらどないしてくれんねんっ
とか
「もし具合悪ぅなったら誰が責任とんねんっ
などと詰め寄っています。

その大声で怒鳴っている人こそが、入院が必要だと主張する旦那だったりしまして

それだけ元気に怒鳴れるなら入院の必要はなかろうと、周りにいた誰しもが思ったはずです。

察するに、きっと入院で支払われる保険金が目当てだったのではないかと

看護師さんと夫婦はワーワー言いながら遠ざかっていったので、残念ながら私は結末を知らないんですよね 

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