半年前にも数カ月前にも病院に行くように言った。
なんだかんだと理由をつけて、どうしても行きたがらない
それでも今回は逃げ口上を許すわけにはいかない
首に縄をつけるようにして病院まで連れて行く。
とりあえずは検査結果を待つだけだ。
(共に闘う夫)
妻が子宮体がんを発症してしまった夫婦の闘いの日々
妻の細胞診検査結果は 5段階のうちの 4段階目だったという。
検査結果の見方をネットで調べると以下のような情報が。
「頚がん検診」は 5段階法もしくは 3段階法で、「体がん検診」は 5段階法で表される。
頚がん検診(5段階法)
クラス I クラス II | 陰性(1年後に定期検査) |
クラス IIIa クラス IIIb | 疑陽性(がんでないが、異型細胞がみられるので3ヶ月後に細胞診の再検査あるいは組織検査) |
クラス IV クラス V | 陽性(がんである可能性が高く、診断を確定するために早急に精密検査として病理組織検査) |
体がん検診(3段階法)
陰性 | がんの疑いなし |
疑陽性(子宮内膜増殖症) 陽性(子宮内膜がんの疑い) | 精密検査が必要 |
妻は体がんの検査を受けたので 3段階法のはずであり、5段階のうちの 4段階目とはどういうことだろう
何だか良く分からないが、医者ではないので当たり前か。
(共に闘う夫)
頭痛に悩まされるのも可哀想だが、鎮痛剤を飲んで眠っている時間が長いので、その間は病気のことも忘れられるだろう。
子宮体がんの特徴をネットで調べてみると以下のような情報があった。
子宮体がんの発生に女性ホルモン(エストロゲン)が関与していることから、20~30才代の生理不順や不正出血のある女性、あるいは閉経前後の女性に発生がみられる。
閉経前後の不正出血のある女性、若年層の女性も生理不順や不正出血が持続する方は体がんの検診が推奨される。
つまり、どう考えても不正出血はまともな状態ではないということだ
妻が最初に書いているように出血は一年以上も前から続いていたのだから、もっと早く病院に行っていれば良かったのである。
いや、責めても仕方がない
行き難い病院であることは確かだし、気が進まないのは理解できる。
さらに、もっと強硬に病院行きを勧めなかった私にも責任はある
(共に闘う夫)
妻の禁煙に付き合って私もタバコを止めました
喫煙の欲求に耐えている妻の目の前でプカプカと煙を吐き出すほど無神経ではありません。
タバコとは長い付き合いでしたが、今日でお別れすることにします。
そして、妻と共に禁断症状に耐えることにします
(共に闘う夫)
妻は自分が長く生きられないと錯覚してしまったようです
地元の祭りに行きたがるのも
「今年が最後かも知れない」
という意識からです
声を震わせて
「4段階目っていうことは 5年生存率は 5%なの」
と訴えてきます
一般的に 『5年生存率』 とは 「がんの治療開始から 5年後に、生存している人の割合」 とされ、平たく言えば 「5年後に生きていた人の割合」 と解釈できます。
そして、ネットで検索すると確かに辛い情報に行き当たります。
適切な治療を行った場合、子宮体がん患者の5年生存率は次の通りです
第1期 75~95%
第2期 50%
第3期 30%
第4期 5%未満□□□ 追記 □□□
その後、96年現在の新しい情報を入手
妻もこれと同じ情報を見てしまったのでしょう。
私もこれを見たときには目の前が暗くなりました
しかし、冷静に考えると妻が医師から告げられたのは 『細胞診検査結果』 で 5段階中の 4段階目ということであり、今はどの病期(ステージ)であるかの検査待ち状態にある訳です。
気が動転していることと、似たような用語でややこしいのが原因で混乱しています。
妻には極めて冷静かつ論理的に説明しましたが、実は自分自身にも言い聞かせていたりする私です
(共に闘う夫)