私って歩く際の姿勢が良いのだそうです。
いえ、そう言ってくれたのは妻なんですけどね
「だから人目をひくのかも」
と付け加える妻。
やけに人から見られるのも、歩く姿勢が良いので、良く言えば堂々と、悪く言えば威圧的、デッケー態度で歩いているからなのかもしれません
そう言われれば、若い頃から歩く姿勢などには気をつけてきたように思います。
背を丸めて歩かないという単純なことから始まり、両手をパンツのポケットに入れないようにしていました。
両手を入れるとスーツの上着がめくれ上がり、尻が丸見えになってしまうからです
人様にお見せするほど美しい尻じゃありませんし。
また、少し重いものを運ぶ際もなるべくショルダーバッグは使わず、リュックサックなどもってのほかと決めていました。
スーツ姿でショルダーストラップを肩にかけると荷物の重みでズリズリと上着の胸がはだけたり、首の部分が後ろに引っ張られたりして、『抜き右衛門(着物の衣紋抜き(えもんぬき)が転じた言葉)』状態になってしまうのが嫌だったんですよ
誰が見ているわけでもないんですけど、それが私の偏った美意識といいましょうか、小さな見栄、こだわりとでもいいましょうか
でも、痩せぎすの爺さんになってしまった今、大手を振ってノシノシ歩かず、廊下の隅をコソコソっと歩いたほうが良いのかもしれません。
いえ、いやですね、やっぱり今までどおりの歩き方で、周りの人を威圧し続けてやろうと思います