おしゃれ番長


おしゃれ番長 その十四

入院している間に髪が伸び、白髪も目立つようになった母ですが

そりゃあ入院期間が長引きましたし、老人なので白髪は当然だと思うんですよ。

しかし、おしゃれ番長の母はそんな状態で施設に帰るのが許せないらしく

病院内に美容室は有りや無しや、毛染めは可か不可かと、うるさいんですよね

仕方がないので妻と院内を探検して美容室を見つけたので色々と聞いてみたところ、毛染めは可能、車椅子での来店も可能、必要とあらば病室でのカットも可能ということでした。

あれだけうるさく言うのですから、退院前に何とかしなくちゃいけないんでしょう、きっと

おしゃれ番長を相手にすると疲れますよ、ホント


お届け物ラッシュ

母の手術の日程が決まったので、施設に連絡したんですけど

一通りの話が終わると、この数日間で通販の品物が4点ほど届いている言われまして

退院までには時間を要するので
「食べられるものなら食べちゃってください」
と伝えると、
「いえ、それがすべて美容関係のものなんです」
ですって

私達夫婦がまだ把握できていない定期購入品があるんでしょうか

母はどこまでおしゃれ番長なんでしょう


おしゃれ番長 その十三

なんだか慌ただしい一日でした。

私達は事務的な作業が主でしたが、施設の担当者は身の回りの世話から入院準備まで、本当に細々したところまで気を使ってくれています。

施設の選考の際、あまりにも簡単に入居可能となったので、その質に疑問を抱いたりしたことを申し訳なく思う今日このごろで

病院では、転倒防止のためスリッパが禁止されているので施設で使っていた上履きを届けていただいたんですけど、かれこれ二年近く使っているので汚れが目立つため、母は新しいものが欲しいと言います。

入院中、顔色などを判断するため化粧は禁止されているのですが、施設の人に化粧ポーチを持ってくるようお願いしたりしている母でして

こんな状況になっても、おしゃれ番長は健在なようでございますです、はい


おしゃれ番長 その十ニ

先日書いた施設の預り金ですけど 

何にいくら支払ったのか明細書を出してくれるんですよね。

その日に受け取った明細を見ていた妻が
「や~まん
と不思議そうに言います。

最初、何を言っているのか分からなかったのですが、最近になって美容家電で台頭している、あのヤーマンのことで、その社名が明細書に記載されているとのことでして。

その金額 2万数千円 

いったい母は何を買ったのでしょう 

美容家電で 87歳の顔がツヤツヤになったりシワが消えたりすると思っているんでしょうか 

昨日も施設に行ってきましたが、母の部屋にそれらしき美容機器は見当たらなかったので何を買ったのかは謎のままです。

それにしても、おしゃれ番長は困ったものですね 


おしゃれ番長 その十一

今月の初め、母がすっぽんエキスを購入したと書きましたけど。

相変わらず早朝に放送されるテレビ通販番組を興味津々で見ているらしく 

先週、施設に行くと介護士さんから預りの残金が少なくなったと言われたので、母が購入した物の一覧を受け取って預り金を補充したんですよね。

その一覧には通販で購入した物の着払い代金だったり代引き料金だったりが記載されておりまして 

で、また新しく購入したのがプラセンターエキスですよ、まったく 

あんなシワシワの顔にプラセンターエキスなんか塗ったって砂漠に水をたらすがごとく、一瞬にして吸い込まれていくに決まってるじゃないですか 

すっぽんエキスの時は、いったい何歳まで生きるつもりなのかと思っていましたけど、どうやら死ぬ気などさらさらないようで。

もしかするとボケて死ぬのを忘れてるんじゃないでしょうか 


おしゃれ番長 その十

月曜日に母のところに行き、クリスマスで何を食べたとかイベントで何をしたとかの話を聞いて来ました。

いつもの通り、不足しているもはないか、ほしい物はないかと聞くと、メモ書きを渡されまして 

そこには、
・顔そり用のカミソリ
・化粧用コットン
・カラースプレー
などなどと書かれており、カラースプレーとは何ぞやと聞くと白髪かくしの毛染めだと言います 

以前に書いたように、もう他の人たちと同化することにしたのかと思っていんですけど、まだ白髪は気にしているんですね。

メモの大半が美容関連のもので占められていましたので、まだおしゃれ番長は健在なようです 


おしゃれ番長 その九

ふわっと着られるものが欲しいと母がいうものですから。

いつもお世話になっている婦人服店から 10着ほどお借りして施設に行ってきましたよ。

しかし、母が希望していた白っぽく尻が隠れるニットのものがなく 

それでも今までの経験から母が好みそうなのを持っていきました。

服を見た母の顔がパッと明るくなり、上機嫌で選んで試着などしまして 

決断するのが早い母ですから、今回もあっという間に 3点をお買い上げになられました 

夏物と比較すると、確かに冬物は圧倒的に少なかったのでイイんですけどね。

これで当分は大人しくしてくれればと、強く願うところでございます 


おしゃれ番長 その八

服を婆さん買いしてきた母なので、当分は大人しくしてると思ったのですが 

金曜日に施設に行くと、やれ靴の汚れがどうしたとか、化粧水がどうのとか妻と散々話した後で、
「ふわっと着られる上着がほしいの」
と言い出しまして。

それも、
「なるべく白っぽい色で、お尻がかくれる丈で、ニットのもので・・・」
などなどと、細かな指示が矢のようなスピードで飛んできます 

まあ、具体的なことは何も言わず、ぼんやりとした情報だけで見繕った挙句、イメージと違うなどと言われるより数百倍は助かりますけどね 

仕方がないので次に行く時には、いつもの婦人服店に寄って行くようにしますが 

なるべく少額の買い物で済むよう、強く希望してやみません。


テレビ通販 その8

先日、施設に行った際に母に聞いたところによると、やはり自慢気に見せていた化粧品のファンデーションは通販で購入したもので、4,800円のお品なのだそうでございます。

目が飛び出るような金額ではありませんが、なんとそれを月イチで購入してるって言うじゃありませんか 

めったに施設から外に出ない婆さんのくせに、どうやったらそんなに使えるんでしょ 

今度注文したのは 3,800円だから 1,000円も安くなったと自慢していましたが、そんなもんコンビニで売っているような 5-600円のもので十分なんじゃないでしょうかね。

まあ、小汚い婆さんより小奇麗にしている婆さんのほうがイイんですけど 


テレビ通販 その7

妻より口紅の減りが早い母ですが 

聞けば朝の身支度の後、そして朝昼の食後には口紅を塗り直すのだとか。

少し前、化粧水と乳液を買っていったら
「クリームもほしいの」
などと言うものですから、後日お届けに上がった次第でして 

そして先日、肌の色がいつもと違うことに目ざとく気づいた妻が
「ファンデーションとかつけてるの
と母に聞くと、自慢気に
「これ使ってるんだけど、もう二つ目かな
などと言つつ持ってきたのは、これまた通販でお求めになったと思われる、お高そうな代物です 

何度も言いますよ、あー何度でも言ってやりますとも。

シワシワでタルタルの顔になんか何を塗ったって一緒ですってば