昨日の通院の帰りのバスで、前の席の爺さんと通路を挟んだ隣の席の爺さんが大声で話をしていました。
たぶん、お互いに耳が遠くなっているので必然的に声が大きくなっているものと思われます
前の席の爺さんはそれほどでもないのですが、隣の爺さんが話好きなようで、会話の区切りがついても満面の笑みを浮かべたまま相手の顔を凝視していまして。
まるで、
「で なに 続きは 他には 」
と、話を催促しているようです
その笑顔に誘われてなのか、前の席の爺さんは孫の話やらパチンコ店の話やら、次から次にネタ振りするので会話が終わることがありませんでした。
歳を重ねると肌の張りも失われるものだと、兄ちゃん先生が自分の手の甲の皮膚をつまみ上げ、それがなかなか元に戻らない様を見せてくれたりしますが、表情筋も柔軟性を失い、一度作った笑顔が真顔に戻るまで時間を要するのでしょうか
前の席の爺さんが先にバスを降りましたが、隣の爺さんは会話の余韻を楽しんでいるのか、顔面が形状記憶してしまったのか、しばらくの間はニヤニヤしたままバスに揺られておりました