母は耳も遠くなく、口も達者で目は私たち夫婦よりも良く見えるようです。
病院の窓から外を眺め、遠くにある看板を見て
「ああ、あそこにホームセンターがあるんだね」
とか
「あそこの山の上の黄色く見えるものは何 」
などと言いまして。
遠くの看板の字も読め、山の芝生がまだ完全に緑になっていないのも見えてるんですよね。
私達夫婦はメガネに頼っていますがけど
母は裸眼なんですよ、裸眼
首から上、頭以外は何も問題がないようでございます
妻が子宮体癌を発症し、夫が扁平上皮癌を発症してしまった夫婦の闘いの日々
夕方に外科医から母の詳しい病状と手術に関して説明を受けました。
現在のがん細胞の増殖度合いから予想すると、約8年程度かけて今に至ったのではないかと。
やはり、かなり前からがんを発症していたんですね
今回の手術は母が高齢ということと、心臓に持病を抱えていることから根治を目標とする手術ではなく、転移の可能性があるもののリンパ節まで除去しない縮小手術をしてもらうことにしました。
それだと開腹ではなく内視鏡での手術で済み、時間も短く、回復も早いらしいんですよね
もしかすると、がん細胞が体内に残ってしまうかも知れませんが、また今のような状態になるには 5~10年はかかるだろうということで、母は 93~98歳になる頃と予想されます。
まあ、そこまで生きれば、再発しようと転移しようと、なんと言いますか、とにかく、アレな訳でして
そんなこんなで負担の軽い縮小手術でお願いいたしましたです、はい
母は運が良かったのか悪かったのか、今回は出血があったから貧血になって失神して検査、がん発見に至りました。
つまり、出血もなくがん細胞が増殖し続けたなら発見はもっと遅れていたことになります
出血もなく痛みも痒みも感じないまま暮らしていたら末期の手遅れ状態になっていたことでしょう。
しかし、ちょっと疑問に思うことがありまして
医者は横行結腸がんのステージ2だろうという見立てですが、ステージ2で輸血が必要なほど出血するでしょうか
経験則で広さより深さ、転移の度合いでステージが決定すると理解してはいるんですけど。
それにしても、あれだけの出血量でステージ2・・・ホントなんですかね
入院した途端にボケ度が格段にアップしてツッコミ所が満載の母ですが
そういう状態を『せん妄』と呼ぶのだと、ネットで調べた妻が教えてくれました。
引っ越しや入院など環境が激変した際に発症することがあり、多くは老人に見られる症状なのだそうです。
せん妄状態の人は何かに集中することができず、新しい情報が処理できないため最近の出来事を思い出せなくならしく
そのため、自分の周りで何が起こっているのか理解できなかったり、現在の時刻や場所が突然分からなくなる見当識障害と呼ばれる状態になるのだとか。
思い当たるフシだらけです
母は今日が何日なのか、何曜日なのか、この病院は何という病院なのか、しまいには、ここは本当に病院なのかと何度も何度も聞いてきますし、自分がガンになったという状況も理解できずにいる状態が続いておりまして。
そんな症状は一生モノではないらしく、通常は回復可能らしいんですけど
母の場合は元々がボケボケなので、どうなることでしょうね