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入院中の思い出 scene 11 ~去年と今年の景色

入院中の思い出

去年の今頃は退院に向けて最大限の努力をしていた時期で、面会に来てくれた妻が帰っていくのを病室の窓から見送ったり、季節が変わってしまったり、休日前の切なさなどもありましたけど、眠れない日が続いた最悪期を脱して退院への意欲がみなぎっている頃でもあります

運動機能訓練は順調で、普通の人より早く筋力や柔軟性が戻って歩行に支障がなく、リンパ節を切除した後遺症で上がらくなるだろうと言われていた右腕も耳まで上がるようになって理学療法士さんに驚かれたりしたものです

ただし、嚥下訓練は一進一退で、飲み込むことができるのは水分のみでしたから、固形物は例えペースト状のものでも激痛に襲われたりしていました。

それでも家に帰りたい一心で無理にでも食べる練習に励み、一口、また一口と食べられる量も増え、おかゆとイノラス、牛乳などの摂取で目標カロリーに達するかどうかの瀬戸際に立たされていた頃でもあります

病室の窓から見える景色が秋色に染まる前という願いがかなわず、ならば雪景色になる前に退院したいと必死でしたが、雪が積もっているのを窓から見て心底がっかりしてしまいました

今年は春から冬まで妻と一緒に過ごして同じ景色を見ることができましたし、クリスマスや年末年始も二人で迎えることができますから、それだけで幸せだと思わなければバチが当たりますね、きっと。

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試食復活

コロナの感染が広がってきてから、スーパーでの試食はなくなりました。

でも先日から、また試食のサービスが始まっていました

派遣された方が小分けをしたものを勧めてくれるパターンと、果物などは陳列台の前に置かれているケースから自分で取るものもありました。

試食と言えば先月のことになりますが、大腸カメラ検査のために下剤と水を飲み続けていたのですが、持参した水を飲み干してしまい売店に買いに行きました。

レジで精算をしているときに店員さんが
「ケーキの試食があるんですけど、いかがですか

病院の売店ですから、入院患者に勧めることも出来ないだろうし、わりと元気そうな私に声をかけてくれたのかもしれませんね

今は大腸カメラ検査前と伝えてお断りしましたが、病院の売店で試食を出していることに驚きました

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