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緊急事態

昨日の朝、先に起床した妻が階下から一大事を告げてきました。

母が強い胸の圧迫感を訴え、呼吸困難に陥っていると 

慌てて降りていくと母は
「く、苦しい・・・息が・・・」
と、途切れ途切れに言い、過去に心筋梗塞になった時の症状と似ていると不安そうに、そして苦しそうにしています。

救急搬送すべきかと思いましたが、母が嫌がるのためタクシーで市立病院の救急外来に連れて行きました。

待合室のあまりにも遅く流れる時間の中で、様々なことが頭をよぎります。

せっかく施設の空きが見つかったのに入ることはできないのか 

万が一のことがあっても自宅の処分は進めなくてはならないのか 

今日は帰れないであろうから仕事の段取りをどうすべきか 

せっかく購入した快気祝いの品は無駄になってしまうのか 

近所の人たちにはまた入院したと伝えなければならないのか 

そもそも母は助かるのか・・・ 

どれほどの時間が経ったでしょう。

看護師さんに呼ばれ、
「ご家族に先生からお話があります」
と言われたときは少し目の前が暗くなりかけました 

処置室に入ると、診察台に寝かされてはいるものの妙に血色の良い母がいます。

そして、医師の話では、どこにも異常は見られないと 

心電図も正常、レントゲンも血液検査の数値も正常で、なぜ苦しがっているのか原因は不明だが、もう落ち着いたので帰宅して良いとのことです 

苦しくて息ができなくなったのは単なる過呼吸だとも言われました。

素人判断ではありますが、きっとこういうことだと思われます。

前日、便秘していた母は処方された薬を飲んだのですが、規定の量より多く飲んでしまったとのことなんですよね。

実はこの下剤、とんでもない副作用がありまして 

以前に妻もひどい目にあい、あやうく救急搬送しそうになった代物です 

その副作用で気分が悪くなった際に胸の圧迫感もあったので心筋梗塞の記憶がよみがえり、圧迫感を解消しようと深呼吸を繰り返すうちに過呼吸になってしまったのではないかと。

私も持病の不整脈で経験があるのですが、深呼吸を何度も繰り返すと過呼吸になり、まともに空気を吸えなくなって死ぬ思いをするものでして。

とりあえず、どこにも悪いところはないと言われ、帰宅してすぐ見事に便秘も解消した母が、予定通りに帰って良いと言うので気にしながらも戻ってきました。

帰宅してすぐに電話し、
「大丈夫
と聞くと、
「窓も開けっぱなしで、まだ扇風機を回してるの、本当に暑いわぁ」
などと、すっとぼけたことをぬかす母です。

「いや、そうじゃなくて体調は
と聞くと
「大丈夫だよ、快気祝いも全員に配ってきたし」
と言ってのけてくれました。

・・・ 

もういいです。

二度と心配なんかしてやりません。

とりあえずは粛々と施設入居の準備を進めます。

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